近江牛.com (株)サカエヤ 新保吉伸の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
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- 厚生労働相は米国産牛肉などの輸入規制や国産牛検査の再評価の検討を始めた
厚生労働相は米国産牛肉などの輸入規制や国産牛検査の再評価の検討を始めた
先日のことだが、友人が毎日放送(MBSテレビ)の
「ちちんぷいぷい」に出るとのことでバッチリ録画して家を出た。
深夜の帰宅だったが、楽しみにしていたので
目をこすりながら見ることに。
いきなりBSEの話題がはじまった。
え、録画する番組を間違ったかな
と一瞬思ったのだが、
友人の出番は後半からだった。
せっかくなので、番組で放送された内容をまとめてみるが
残念なのは、こういったニュースはレギュラー陣で回すのではなく
専門家を出して、しっかり解説してほしいものだ。
いまからちょうど10年前、連日流れていたニュースといえば
BSE(牛海面状脳症)だった。
こんな出だしで番組ははじまった。
2001年9月、日本で初めてBSEにり患した牛が見つかった。
当時、私は社員旅行中で、旅先で知ることになったのだが
これほど大きな問題になるとは知る由もなかった。
BSEという言葉すらはじめて聞いた。
連日連夜、テレビではまともに歩くことができない牛の姿が映し出され
消費者を牛肉離れへと加速させる。
風評被害による影響が大きく、
牛肉を食べないムードが全国に蔓延した。
国の対応も遅く、安全宣言が出されたのは
それからずーっと先のことだった。
10月18日に食用牛の全頭検査開始
10月24日にBSE感染牛を含んだ肉骨粉・飼料の焼却処分が始まる。
そして、2003年12月
アメリカでBSE感染牛を確認したことから
日本がアメリカ産の牛肉を全面輸入停止に。
2年後の2005年12月には、
食品安全委員会の答申で「月齢20ヵ月以下」に限り輸入再開したが
これがもめにもめた。
なぜ、20ヶ月齢だったかと言うと、
当時、BSEに感染した牛は21カ月以上の牛ばかりだったため
20ヵ月以下は大丈夫であろうと見識だった。
現在も日本は、イギリスなどBSE発生国20カ国以上からの
輸入を認めていないが、アメリカ、カナダについては「20ヵ月以下」に限り
認めている。
しかし、この「20ヵ月制限」に対して、アメリカ側は
ずっと難色を示し、日米間の攻防が続いていた。
アメリカ側としては、2007年、国際獣疫事務局(OIE)によって
月齢なしで輸出できる「準安全国」に認定されたことにより
当然ながら月齢撤廃を求める。
2010年4月、アメリカ側の本音は月齢撤廃だが
輸出拡大のため「30ヶ月以下」での輸出を求めた。
日本側は、2007年「30ヶ月未満なら」とアメリカ側への緩和を持ちかけたが、
完全撤廃を求められた。
ところが、民主党政権になり、食の安全対策強化を打ち出しており
自公政権時代より慎重になってしまった。
そして、2011年
ここにきて日本側に大きな問題が・・・
福島原発事故による、日本の農産物全体への海外の風評被害だ。
つまり、原発の風評被害について、
外国に「科学的に判断してほしい」と訴えられている以上、
外国側から「世界一厳しい牛肉の基準こそ科学的に考えてほしい」
ということを言われているのだ。
流れから牛肉輸入緩和検討ということになるのだが、
海外では、韓国のように輸入制限「30ヶ月未満」月齢制限を課さない場合も多い。
世界から見た日本は、輸入制限は世界一厳しく、
科学的ではないとの声が上がっている。
現在、世界的にBSEの発生件数は減少しており
アメリカでは、ここ4年間で0件と報告されている。
1980年代後半に見つかったBSE感染牛
92年、93年には、世界で7万頭以上見つかったが
実はほとんどがイギリスだった。
1992年~95年までに見つかった感染牛
11万1662頭のうち、イギリスが11万1370頭で
イギリスの占める割合は、99.7%と大半なのを見逃してはいけない。
2000年以降、BSE発生は減少しており
そもそも1989年~2010年までに見つかったBSE感染牛は
日本で36頭、アメリカ2頭と、じつは日本のほうが多いのだ。
しかも、ここ10年で98%減
ここまでの条件がでそろって
アメリカから30ヶ月齢でOK出してよと言われたら
検討しないわけにはいかないだろう。
もちろん、すんなりいくとは思えない。
現在、日本の国産牛は、21か月以上が検査対象になっていて
20ヵ月以下の検査は、都道府県などが独自で実施している。
仮に、アメリカからの輸入が21ヶ月以下となれば
国内検査も21カ月以上に緩和の可能性がある。
その際に、問題になるのはコスト面だ。
都道府県が負担している検査のコストが増大してしまう。
その分を政府がまかなうのか?などなど・・・
課題は山積みだが、牛肉業界としては
まず、食べ放題など安さを売り物にしている店は大歓迎だろう。
ホルスなど安価な国産牛が、値崩れを起こすのは確実で
それよって高価な和牛がどのように影響するのか現状ではわからないが
今後は、BSE検査体制が整っているし
飼料規制がきちんとできていれば見直し時期は妥当だと思う。
しかし、21か月以上を検査対象にするのかどうかの判断次第で
来年以降の牛肉相場が大きく変動するだろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆近江牛の販売【近江牛ドットコム】
◆ホルモンの販売【ホルモンドットコム】
◆近江牛業務用卸
◆業務用焼肉のたれ
「ちちんぷいぷい」に出るとのことでバッチリ録画して家を出た。
深夜の帰宅だったが、楽しみにしていたので
目をこすりながら見ることに。
いきなりBSEの話題がはじまった。
え、録画する番組を間違ったかな
と一瞬思ったのだが、
友人の出番は後半からだった。
せっかくなので、番組で放送された内容をまとめてみるが
残念なのは、こういったニュースはレギュラー陣で回すのではなく
専門家を出して、しっかり解説してほしいものだ。
いまからちょうど10年前、連日流れていたニュースといえば
BSE(牛海面状脳症)だった。
こんな出だしで番組ははじまった。
2001年9月、日本で初めてBSEにり患した牛が見つかった。
当時、私は社員旅行中で、旅先で知ることになったのだが
これほど大きな問題になるとは知る由もなかった。
BSEという言葉すらはじめて聞いた。
連日連夜、テレビではまともに歩くことができない牛の姿が映し出され
消費者を牛肉離れへと加速させる。
風評被害による影響が大きく、
牛肉を食べないムードが全国に蔓延した。
国の対応も遅く、安全宣言が出されたのは
それからずーっと先のことだった。
10月18日に食用牛の全頭検査開始
10月24日にBSE感染牛を含んだ肉骨粉・飼料の焼却処分が始まる。
そして、2003年12月
アメリカでBSE感染牛を確認したことから
日本がアメリカ産の牛肉を全面輸入停止に。
2年後の2005年12月には、
食品安全委員会の答申で「月齢20ヵ月以下」に限り輸入再開したが
これがもめにもめた。
なぜ、20ヶ月齢だったかと言うと、
当時、BSEに感染した牛は21カ月以上の牛ばかりだったため
20ヵ月以下は大丈夫であろうと見識だった。
現在も日本は、イギリスなどBSE発生国20カ国以上からの
輸入を認めていないが、アメリカ、カナダについては「20ヵ月以下」に限り
認めている。
しかし、この「20ヵ月制限」に対して、アメリカ側は
ずっと難色を示し、日米間の攻防が続いていた。
アメリカ側としては、2007年、国際獣疫事務局(OIE)によって
月齢なしで輸出できる「準安全国」に認定されたことにより
当然ながら月齢撤廃を求める。
2010年4月、アメリカ側の本音は月齢撤廃だが
輸出拡大のため「30ヶ月以下」での輸出を求めた。
日本側は、2007年「30ヶ月未満なら」とアメリカ側への緩和を持ちかけたが、
完全撤廃を求められた。
ところが、民主党政権になり、食の安全対策強化を打ち出しており
自公政権時代より慎重になってしまった。
そして、2011年
ここにきて日本側に大きな問題が・・・
福島原発事故による、日本の農産物全体への海外の風評被害だ。
つまり、原発の風評被害について、
外国に「科学的に判断してほしい」と訴えられている以上、
外国側から「世界一厳しい牛肉の基準こそ科学的に考えてほしい」
ということを言われているのだ。
流れから牛肉輸入緩和検討ということになるのだが、
海外では、韓国のように輸入制限「30ヶ月未満」月齢制限を課さない場合も多い。
世界から見た日本は、輸入制限は世界一厳しく、
科学的ではないとの声が上がっている。
現在、世界的にBSEの発生件数は減少しており
アメリカでは、ここ4年間で0件と報告されている。
1980年代後半に見つかったBSE感染牛
92年、93年には、世界で7万頭以上見つかったが
実はほとんどがイギリスだった。
1992年~95年までに見つかった感染牛
11万1662頭のうち、イギリスが11万1370頭で
イギリスの占める割合は、99.7%と大半なのを見逃してはいけない。
2000年以降、BSE発生は減少しており
そもそも1989年~2010年までに見つかったBSE感染牛は
日本で36頭、アメリカ2頭と、じつは日本のほうが多いのだ。
しかも、ここ10年で98%減
ここまでの条件がでそろって
アメリカから30ヶ月齢でOK出してよと言われたら
検討しないわけにはいかないだろう。
もちろん、すんなりいくとは思えない。
現在、日本の国産牛は、21か月以上が検査対象になっていて
20ヵ月以下の検査は、都道府県などが独自で実施している。
仮に、アメリカからの輸入が21ヶ月以下となれば
国内検査も21カ月以上に緩和の可能性がある。
その際に、問題になるのはコスト面だ。
都道府県が負担している検査のコストが増大してしまう。
その分を政府がまかなうのか?などなど・・・
課題は山積みだが、牛肉業界としては
まず、食べ放題など安さを売り物にしている店は大歓迎だろう。
ホルスなど安価な国産牛が、値崩れを起こすのは確実で
それよって高価な和牛がどのように影響するのか現状ではわからないが
今後は、BSE検査体制が整っているし
飼料規制がきちんとできていれば見直し時期は妥当だと思う。
しかし、21か月以上を検査対象にするのかどうかの判断次第で
来年以降の牛肉相場が大きく変動するだろう。
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