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格付け、種別は肉の味に関係あるのか?

投稿日時:2009/11/24(火) 11:04rss

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来週から販売予定の、松井牧場の近江牛

全国的に和牛相場が下がっているが、
近江牛の相場だけは一向に下がる気配がない。
それだけ支えてくれている方々が多いということなのか。

さて、先週は近江牛共進会が開催され、
当店の買い付けは松井牧場の1頭に終わった。

40頭以上の出品があったが、さすがに共進会ともなるとA-5等級が多く、
高値での落札が相次いだ。

もちろんA-4等級やA-3等級もセリにかけられるのだが、
生産者も購買者も格付け信仰が強く、特にA-3等級になると評価が格段に下がり、
セリ値にも影響してくる。

さて、牛肉系のネットショップをいろいろ見ていると
「うちの店はA-5しか販売してません!」
と謳っているショップが本当に多くて驚きます。

「雌牛しか販売していません」と天下を取ったかのような
キャッチコピーにも笑ってしまいますが、格付けや種別でしか
アピールができないってどうなん?と思ってしまいます。

まぁ、テレビや雑誌でも雌牛だのA-5だのと煽るので
消費者はその気になってしまうのも仕方ないのですが
では、実際にA-5等級の肉は、それほどまでに旨いのでしょうか?

もちろん、マズくはないのですが、どんなに見栄えが良くても
格付が良いからといって、おいしいとは限りません。
過去に、他県にてゴムのようなチャンピオン牛を食べたこともあります。

さて、牛肉について少しおさらいをしますと、
牛肉には格付けというものがあり、ABCを歩留り等級といって、
一頭の牛から取れる肉の量をあらわします。

そして、1~5までの肉質等級というのが、サシの入り方をあらわします。
これを組み合わせるとA-5が最強ということになるのです。
けど、これは「見た目」の基準であって、「おいしさ」はどこにも含まれていません。

確かに、A-5等級の肉は、カットしていてもキレイだし気持ちがいいものです。
しかし、個人的に購入するときは、A-5等級の肉なら霜降り部分よりも
できるだけ赤身を選びます。

もっというならば、自分でお金を出して買い物するならば、A-5等級は撰びません。
A-4、もしくはA-3等級を好んで撰びます。
それが「おいしい」と知っているからですが、
同業の肉屋仲間も同じことを言う人が多いのも事実なのです。

ここまで書いて、勘違いしてほしくないのですが、
けっしてA-5等級が悪いと言っているのではありません。
A-5等級だから旨いとは限らないという意味です。

さて、次に調理方法に目を向けてみますと、例えば焼肉。
霜降りがたくさん入ったロースやカルビ、見た目は最高ですが、
2~3切れ食べて満足してしまった経験をお持ちの方は少なくないはず。

個人的な話をすると、私はフレンチが好きなのですが、
フレンチで霜降りがたくさん入った肉を使うことはまずないです。
脂がソースの邪魔をするだけで、グラスなどの輸入牛を使うことが多いです。
国産にこだわるなら、赤身の多いA-3や交雑種を好んで使われます。

次に、飼育の段階までさかのぼってみましょう。
いったい農家さんはどこを目指して飼育しているのでしょうか?

間違いなく、ほとんどの農家さんはA-5を目指して牛を飼育しています。
まかり間違ってもA-3を目指している農家さんには、
いまだかつて出会ったことがありません。

これは、格付けが高いほど高値で売れるということもあるのですが、
コンテストで入賞でもすればそれが勲章になり、励みにもなります。
ただ漠然と牛を飼っているよりも目的があったほうが、よりよい飼育ができるのです。
ただ、近年は牛に無理やり脂肪をつけさせるためにビタミンを調整したりする
飼育者もいるようですが、あまり関心しません。

まとめますと、A-5というのはあくまでも評価であって、それがA-4、A-3の評価で
あっても、それは結果であって品質そのものは優れているのです。

ちなみに、当店では生産者情報はもちろんのこと、
血統や種別までホームページに明記しています。
このあたりが他店との違いであり、卸業者、問屋を通さない仕入れ形態の
嘘偽りのない事実の「見える化」なのです。

先週の共進会で購入した松井牧場出品の枝肉は、来週より販売を予定
していますが、もちろん私が枝肉を目利きして惚れ込んでセリ落としたものです。

少しばかり専門的な話になりますが、
枝肉を目利きし、購買するとき、血統も重要視します。
牛の飼育は環境や飼料によるところが大きいのですが、牛の大きさや
サシの入り方などは遺伝的なもので血統に左右されると言われています。

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例えば、今回の松井牧場の枝肉を例にあげますと、
過去の購入履歴もある程度インプットしてセリに臨みます。

こんな感じです。

父方「勝忠平」は、サシの粗さとモモ抜けに難があるが、
平茂勝産子種雄牛の中でもロース、バラが良く、実際に購入したお客様からも
「おいしかった」の感想をたくさんいただいている。

こういった資料と「お客様の感想」をもとに、
実際の枝肉を目利きして購入するか否かの決断をするのです。

セリでの枝肉購入は、博打的な要素があるのですが、
このようにデータ分析することで、見た目の格付けでは判断できない
「おいしさ」を購入基準に加えることができるのです。
あとは、熟成と出荷のタイミングだけです。
もちろん、お客様が食べるタイミングもあります。

こうしたことを、ブログでお客様にお伝えすることも、
当店の商品を選んでいただく1つの基準ではないかと考えます。

格付けや種別は味とは関係なく、
また、「安心・安全」という言葉があたりまえのように使われ、消費者の方も
聞きなれすぎて何が安全で安心なのかさえも見誤ることもあるかと思います。

誇大なキャッチコピーやめちゃくちゃな安売り商品に飛びつかず
じっくり見極めて安全な牛肉をご購入いただきたいです。


11月28日 チケット残りわずか
MINEHAHA(ミネハハ) & 岩堀美雪
ありがとう地球 大阪コンサート


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