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年頭所感

投稿日時:2009/01/02(金) 15:41rss

新年あけましておめでとうございます!

総務省がまとめた2009年1月1日現在の人口推計によりますと、
今年のえとである丑(うし)年生まれの人口は1082万人となったそうです。
私もそのなかの1人でして、昭和36年生まれの丑年です。
しかも肉屋をやっているのですから今年は感謝の年でもあります。

さて、1月前半は、初詣の様子やお笑い番組も多く放映されており、
正月ムードですが、後半あたりから、世の中が大変だ、やれ不景気だの
事件がおきただのとよくないニュースが耳に入ることでしょう。

不景気でも結果を出し続けている企業がたくさんあります。
そういった企業をクローズアップせずに、傾いた企業ばかりを目立たせる
ものですから、世間はますます暗いムードになるのではないかと感じております。

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「丑」は誠実で、粘り強く困難に立ち向かう前身の象徴だと言われております。


昨年は飼料や子牛高騰などの煽りを受けまして、多少なりとも影響はありましたが、
誠実な生産者と共に粘り強く困難に立ち向かい乗り切ることができました。

12月は1年で一番忙しく特に29日の出荷に集中するため、毎年スタッフ総出で
徹夜作業となります。
昨年の29日は出荷数も現状での限界を少々超えてしまったか感がありました。
ネット、電話、FAXからと、全国からご注文いただくわけなのですが、すべてお受け
するわけにはいかず早々に販売終了とさせていただきました。

すべて受注すれば売り上げも上がり、会社的には良いのですが、
スタッフに負担がかかり、なによりも私が自信を持って販売できる牛との
バランスが良くない結果が予測できたのです。

近江牛ならなんでもいいや的な商いなら受注しまくり、売上を2倍、3倍に
あげることも可能だったでしょう。
でも、それはできない。そんな商いはしたくないし楽しくない。

●ブランド牛、A5等級、雌牛・・・

一切こだわりません。

ブランド牛にこだわらないって、近江牛はブランド牛でしょう?!
とお叱りを受けそうですが、近江牛がすべて“うまい”かと言えば
けっしてそうではないのです。
それを見極めるのが目利きであり、畜眼力なのです。
これは、松阪牛でも神戸牛でも米沢牛、前沢牛、宮崎牛、等々
すべてに言えることなのです。

当店では私が良く知った生産者が育てた牛しか販売しておりません。
どんなに格付けの良い牛でも交流のない生産者からは仕入れることはありません。
それは、生産者の人間性や飼育環境、飼料に至るまで私の把握していないことは
責任を持って販売できないからです。

なによりも、1つのブランドを追い続けると安定した質が得られないのです。
このような理由から、近江牛だからといって、すべて“うまい”というのは間違った
解釈なのです。

当店の取り組みは、今年も限られた生産者の牛しか販売いたしません。
「近江牛のサカエヤ」ではなく、「サカエヤの近江牛」が当店のこだわりであり、
こだわっていかなれけばいけないことなのです。

余談ですが、生産者はほとんどの場合、夫婦で牛を飼って(育てて)います。
ウソみたいな話ですが、夫婦仲の悪い生産者が育てた牛は良くないんです。

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当店で販売している牛肉の大半は木下牧場で育った純粋な近江牛です。
この笑顔が“おいしさ”に伝播します。


話を戻しますが、A5等級という謳い文句も私から見ればなんの効力もありません。
確かにサシもきれいだし、食感もとろけるようでおいしいのは間違いありません。
1切れ、2切れ食べるにはそれでもいいでしょう。
しかしながら私が提案させていただきたいのは、胃もたれしないおいしさであり
団欒であり、食後の余韻なのです。

リブロースやサーロインの良さ、ランプやイチボの深みなどを知っていただきたい。
そのためには、見た目のサシ重視ではなく、肉質、脂質重視で必ず私が試食して
納得したものだけを販売させていただきたいのです。

誤解されると困りますので付け加えますと、サシも当然ながら重要です。
しかしながらサシだけを重視しすぎるのではなく、それ以上に味を重視した選定を、
ということなのです。

A5という言葉だけが消費者には伝わり、「A5=うまい」と思いがちですが、
A5とは見た目の評価だけで、味の評価ではないのです。
いいかえれば、芸術的に優れている。ということなのです。
ときとしてA4のほうがおいしい肉もあるのが事実ですし、A3でも十分おいしい
場合もあるのです。

もちろん、生産者は努力してA5にまで育て、評価されることがやりがいであり、
喜びです。その作品を目利きするのが私たちの仕事なのです。

食用にする牛には「雌」と「去勢」があります。
評価が高いのは雌牛です。昔ほどではありませんが市場でも若干雌牛が高く
取引されます。
雌牛は融点が低くとろけるような脂質、といった謳い文句は食通なら一度は
耳にしたことがあるでしょう。
しかしながら、一概にそうとは言えないのが私の見解です。
牛肉にはBMSという1~12の区分があり、A5等級は8以上となります。


A5等級の雌牛でBMSが12ともなればチャンピオン牛クラスです。
“チャンピオン牛”のキャッチコピーをつけて販売している店舗もみかけますが
中身がありません。
チャンピオン牛を販売しているからと言ってその店が優秀なわけではないのです。
お金さえ出せばチャンピオン牛は購入できますし、目利きが優れているからでは
ないのです。
これは生産者の功労であり、努力の結果なのです。

もちろん、チャンピオン牛ともなればとろけるようなおいしさは間違いありません。
ただ、もう一度食べたいかと言えばどうでしょう。
それよりも、日々気軽に購入できるあっさりとした食感でまた食べたくなるような肉を
私は提案させていただきたいのです。

●お時間のあるときにでも

はじめての方へ

安全性について

2009年1月3日の京都新聞より

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「近江牛専門店が極めたカレー」の売上の一部を、琵琶湖環境の保全のために
寄付させていただきます。
初回販売分の売上げの一部は昨年12月に寄附させていただきました。


昨年の11月に2年がかりで開発しました「近江牛カレー」を
販売することができました。
ネーミングにはかなり悩みましたが、「近江牛専門店が極めたカレー」と
少々長ったらしい名前になりました。

日経MJはじめ各新聞社様、リビングはじめ地元紙、
ご購入いただきました方々のブログ、クチコミ等で、発売1ヶ月で初回製造分、
2400食分が完売いたしました。

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昨年12月18日中日新聞に掲載された記事

近江牛一頭まるごと使用しましたので、どうしても販売単価が1食分1,050円と
レトルトカレーとしてはかなり高めなので1年ぐらいかけてゆっくり売れればいいや、
と思っていたのですが1ヶ月で完売したのには驚きました。

現在、第2弾を発売中ですが、昨年末に名古屋のCBCラジオに私自ら出演させて
いただきPRさせていただいた効果もあり、おかげさまで順調よく売れております。

大手企業さんからも取り扱いたいとの問い合わせを何件もいただきましたが、
大量生産できる商品ではないため、ほとんどお断りさせていただきました。
唯一、熱心な企業様1社のみ、販売をお願いすることとなりました。

1月6日には、毎日放送ラジオ「こんちゎコンちゃんお昼ですよ」に
出演させていただく予定をしております。
私の出番は14時15分ぐらいからを予定しておりますのでお時間のある方はぜひ
お聴きください。

さて、今年も昨年から温めておりました新商品が続々登場いたします。
2009年は「楽しい食卓」という当店の理念のもと、「感動」「感激」「感謝」を提供する
プロフェッショナルとしてみなさまにおいしさをお届けさせていただくことをお約束させていただきます。

最後に、本年が皆さまにとりまして良い年でありますよう祈念いたしております。

株式会社 サカエヤ
近江牛ドットコム株式会社  代表取締役 新保吉伸

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会社概要

(株)サカエヤでは、「食」を通して「美味しさ」とともに贅沢な時間と楽しさ、笑顔の「食卓」を提案します。 【関連会社】 株式会社 アヴァッツ 近江牛ドットコム株式会社

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個人プロフィール

1961年、父と母が京都にて繁殖に成功。玉のような可愛い赤ちゃんとして生誕。現在、中年おっさん道を順調に歩んでおります。

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