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「食」を通して「美味しさ」とともに贅沢な時間と楽しさ、笑顔の「食卓」を提案します。
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2011年07月09日(土)更新
処女牛と経産牛
逆子で難産でした。
私が木下さんの牛舎を訪ねるときに限って
難産の現場に出くわす確率が高い。
牛飼い仲間や獣医さんやら
みんなの力を借りて無事産まれました。
一般的に出回っている牛肉は、
オスかメスのどちらかになるのだが
オスの場合は、肉質を柔らかくするために去勢する。
飼育の現場でも、去勢することによって
オス牛特有の荒さが軽減され、飼いやすくなる。
さて、今日はメス牛の肉についてお話したいと思う。
メス牛は、肉牛として肥育され出荷されるものと
繁殖用のお母さん牛になるものに分かれる。
肉牛として肥育されるものは、
処女牛とか未経産牛とか呼ばれたりする。
一方、お母さん牛は、何度かの出産を経て
経産牛として出荷される。
価値としては、未経産牛のほうが高く
経産牛はミンチや加工品に回されることが多い。
しかし、肉質はあきらかに劣るが、
経産牛のほうが味わい深いという意見も多い。
実際、とろけるような食感はまったく期待できない経産牛だが
なんともいえない歯にガシガシと食いこみ滋味深い食感は、
一度食べればクセになってしまう。
余談をひとつ。
『松阪の牛肉が丹精をこめて飼育された処女なら、伊賀牛はこってりとあぶらが乗った年増女である』
これは、池波正太郎氏のエッセイ「食卓の情景」の一部だが
最初に読んだとき、未経産牛と経産牛のことかと思ってしまった。
実際には、食通で有名な池波正太郎氏の独特な表現なのだが
この一文を、伊賀地方の田園風景とすき焼きの写真と共に観光ポスターにして貼り出したところ
十数人の女性から「処女とか、年増女という表現は不快」との苦情が寄せられたとのこと。
ポスターは回収したらしいが前後の文章が見えないと、
不快にとられても仕方がないかも知れない。
私なんかは、この本で「伊賀牛」の存在を知り、すぐさま伊賀まで食べに行ったぐらいですから
うまいこと表現したなぁと、当時は感心したものです。
さて、話を戻すと、何度か熟成肉のことを書いてきたが
経産牛こそ熟成肉に向いているのではないかと思っている。
現在、藤井牧場さんの経産牛を熟成中だが、
現在2週目に入ったばかりだ。
5週目ぐらいで精肉にしようかと考えているのだが
そのあたりの見極めがむずかしい。
来週ぐらいには新しい熟成庫が完成するので
そちらに移して長期熟成を試みたい。
ちなみに、当店では経産牛を近江長寿牛として商標登録し
スポットだが、肉好きの常連さん向けにこっそりと販売していたりする。
予約から熟成期間を経て精肉になるまで最低でも1ヵ月半から2ヵ月はかかるので
待つ楽しみと、手元に届いたときの喜びは言葉では言い表せないものがある。
40分程度じっくりローストして焼きあげる方もいれば
BBQで楽しんだという方もいる。
食べ方はいろいろだが、あるお客様からは
特注しているバーキンの入荷を待つよりわくわくするとのメールをいただいた。
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