ブログ個人トップ | 経営者会報 (社長ブログ)
「食」を通して「美味しさ」とともに贅沢な時間と楽しさ、笑顔の「食卓」を提案します。
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2011年08月14日(日)更新
江戸時代から続く淡海酢
一文字の仕事はなかなか思い浮かびませんが
まさしくそのまま、こちらは「酢」のお店です。
滋賀県の北西、高島市にある淡海酢さんは、
県内で唯一の酢醸造場として江戸時代から酢専業として営んでおられます。
三代目当主、福井社長に蔵をご案内していただきました。
県内の方よりも、県外の訪問客が多いとか。
実際に私も知りませんでしたし、
意外と地元では知られていなくても、その道に関しては
全国的に有名なお店があったり、国宝級の職人さんがいたりするものです。
福井社長は、細々とでも良い質のものを作っていこうと考えていますとおっしゃっていましたが
江戸時代から続く秘訣は、このあたりなのかも知れません。
店頭にはたくさんの種類の酢が並んでいましたが、
よく考えれば、酢の良し悪しなんて分かるはずがないんです。
1つづつ味見をしたところで、酢の比較をしたことがないので
うまい、まずいがイマイチ分からないのです。
酒なら利き酒ができますが、利き酢はさすがにツライ。
数年前から、酢のドリンクやゼリー、スイーツにも
取り組んでおられ、守りながら攻めていく姿勢に職種は違えど
学ぶところが多かったです。
話の中で、福井社長がこんなことをおっしゃっていました。
むかしは、酢の粕を豚の餌に混ぜてやっていたことがあったらしく
結果、肉質は柔らかく、コクのある豚肉に仕上がるのだとか。
牛が食べてくれるかは別として、試してみる価値はありそうです。
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2011年08月07日(日)更新
安全性の証明は真面目にコツコツと持続すること
セリで枝肉を購入すると、4枚の証明書が付いてくるのだが、
今回は3枚追加され、合計7枚になっていた。
作成する農家さんも大変だが、整理する購買者側も大変だ。
つまりは、みんなの負担が増えているということだ。
追加された3枚は放射性セシウムに関連するものだった。
しかし、それらは購買者(畜産関係者)向けへの安全証明であって
そこから消費者へ繋げる作業は各々によって異なる手段となる。
当店では、2001年のBSE発生時に独自でトレーサビリティシステムを作った。
こちら(→クリック)
こういうことを単独でやるとすごく疲れる。
資金はかかるし、かといってそれほどアクセスが増えるわけでもない。
世間が騒ぐほど消費者は関心がないのかと思うこともある。
いくら安全や、安心やといったところで
喉元過ぎれば熱さ忘れて、安物へ流れて行くのが現状なのだ。
しかし、コツコツと真面目にやっていると
爆発的な売り上げは望めないが、本当に安全で安心な牛肉を求めている
お客さんがリピーターとなり当店や生産者を買い支えてくれる。
どんなに安全性を謳った証明書よりも、
長年かけて積み重ねていった行動に勝るものはない。
こういった本音の感想は私たちの励みとなり、
やってきたことに間違いなったと自信を持って今後もブレずに突き進める。
今回は、帰省にあわせて、放射能による汚染の問題があるときだからこそ、
トレーサビリティのしっかりしたところで購入したいと思い利用させていただきました。
お肉はもちろん、とってもジューシーでやわらかくおいしい☆
日本全国が食の安全について疑心暗鬼になっている今、
消費者が自分で判断できる情報を提供していただけるのはとてもありがたいことだと思っています。
実家では、家族そろってのBBQをしました。両親もとても喜んでくれてよかったです。
ありがとうございました!
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2011年07月31日(日)更新
放射性セシウム自主検査実施につき完全性を再確認
放射性セシウムに汚染された稲わらを餌として与えられた
肉牛の流通問題は全国的に波紋を広げている
毎日のようにニュースとなり、その度に消費者は不安を覚え
しいては牛肉離れに拍車をかける。
「安全性が確立するまでは牛肉食べないようにしています。
畜産農家さんや牛には罪はないのに風評被害が心配ですね」
街頭インタビューの一幕だが、
それが風評被害やっ、ちゅうねん!
と思わずテレビにツッコんでしまった。
先日立ち寄ったスーパーの精肉売り場には客がいなかった。
パック入りの輸入牛肉を買う人をチラホラみかけたぐらいだ。
まさしく本末転倒で2001年のBSEを思い出す。
あのときは国がなかなか安全宣言を出さないものだから
消費者も牛肉を食べない風潮があった。
安全基準が示されていないものは食べたくても食べられない
ということだ。
さて、近江牛を生産している県内の畜産農家を聞き取り調査した結果、
震災後、東北、関東から稲わらを購入した実績がないとのことだった。
また、汚染された稲わらを購入しないよう指導を続け、嘉田知事は定例会見で
「汚染の恐れはなく、全頭検査は必要ない」と県産牛の安全性を強調した。
販売側にとっては一安心だが、
それだけでは消費者の不安は拭えないだろう。
国が早く安全基準を示さなければ。
問題となっている放射性セシウムに汚染された稲わらに関しては、
まさしく私たちがこの10年取り組んできたことだ。
自家産の粗飼料をたっぷり与えて、健康な牛に育てる。
いわゆる環境保全型畜産事業なのだが、この取り組みは
今年の2月に、農水省のフード・アクションニッポンアワードにおいて
優秀賞という評価をいただいた。
詳しくはこちら(→クリック)
放射性セシウムに汚染された稲わらを食べた牛肉の問題がでたときも、
当店では、店頭とサイトにいち早く安全性を訴えた文章を掲載した。
見て見ぬふりをするのではなく、こういうときこそすべてを見せて
情報公開し、安全性を強調すべきだと思う。
小さな会社だができることはたくさんある。
小さいからこそ行動までの決断が早く、
そのあたりは大企業よりも勝っているのではないだろうか。
放射性セシウムに関しても、当店で販売している牛肉は
なんら問題はないのだが、一頭仕入れという利点を生かして
都度の検査を実施している。
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2011年07月23日(土)更新
人と牛とふる里を育てる放牧畜産研究会
きたやま南山の楠本社長の呼びかけで
本来の畜産のあり方を見直す研究会が開催された。
環境保全や観光、人材育成にも結びつく持続可能な畜産のあり方を研究し、
関係者がそれぞれの分野の現場にノウハウを落とし込み、教育制度の仕組みを作るというもの。
7名の精鋭+おまけ1名で来年の2月まで取り組んでいくことになるが、
すばらしい先生方ばかりなので、おまけの私は出番がなさそうだ。
マイファームの西辻さんとは、2~3年ぶりの再会だったが
少しふっくらしていた。
質問の内容は素人だが切り口がおもしろく、
最初は笑いながら答えていた先生方も、いつしか真剣な表情に変わっていく。
そのあたりが西辻さんの魅力なのだろう。
ちなみに、Vサインは獣医師の松本大策先生だ。
奇蹟のりんご、木村秋則さんを繋いでくれた
ラボジェネターの堀田さんとも再会。
あいかわらず背が高い。
2mぐらいあるんちゃうやろか。
さて、暗いニュースばかりの畜産界だが
なんとか盛り上げていきたいと思う。
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2011年07月20日(水)更新
いまこそ積極的な情報公開をするべき
昨日、福島県全域の肉牛が出荷停止となった。
しかし、汚染は県外にも広がり続けている。
心配する消費者からの問い合わせも多く、
サイトのトップに放射能セシウムについての見解を掲載した。
こういうことは、あえて触れずにやり過ごせばいいのだろうが、
私は正面から受け止めて、生産者と協力しながら情報開示していきたいと考えています。
消費者が安心して肉を購入できる環境を作っていくことが
いまやるべきことだと感じています。
さて、普段使いの肉を買う場合、スーパーを利用することが多いと思います。
ほとんどのスーパーはパックで肉を販売しているが、そのパックの印字を見ると
「国産」としか書いていないものがほとんどだ。
うちの近所の有名スーパーなんかは、個体識別番号の印字がない。
数字は羅列してあるが、それは個体番号ではなくスーパーが管理している数字だ。
しかも、スーパーのホームページに入って、その数字を打ちこまないと
生産履歴が見られないという、なんとも複雑な仕組みになっている。
そこまでして、履歴を調べる消費者はいないように思うし、
いたとしても、途中で邪魔くさくなって断念してしまう。
それが狙いなのかと思ってしまうほど面倒な仕組みになっている。
「国産」表示については以前から疑問だらけだった。
スーパーでパックの肉を見るたびに、
「国産ていったい、日本のどこの牛やねん?」
と、ついつい突っ込みたくなる。
しかし、産地表示は「国産」でもOKなわけで
どこの牛までは表示しなくてもいいのが現状だ。
いままで消費者にとっての安全の判断基準は
「○○産」という部分でしかなかったのだが、
今回の放射能セシウムの件で、消費者は「どこの牛やねん」まで
判断基準として買う、買わないを決めることになるだろう。
「安全のためなら、飼料のすべてを公開します」
ある生産者は、こういってエクセルに打ち込んだ飼料を送ってきた。
まとまり次第、公開させていただくが、
肉を売ることが仕事なら、伝えることは使命だと考えています。
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