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2010年09月28日(火)更新
未経産の雌牛ってホントにおいしいの?

未経産の雌牛って
そもそもなに?
要は子供を産んでいない雌牛のことなのですが、
「和牛は雄牛より雌牛のほうがうまい」とか
「当店では未経産の雌牛にこだわっています」
といったことをよく耳にしたり、
雑誌やネットなんかでも見かけたことはありませんか?
畜産業界では昔から雌牛は融点が低く、
とろけるような旨さがある、と言われてきました。
今日はそのあたりを検証していきたいと思います。
「当店では未経産の雌牛しか販売していません!」
「こだわり」ということを前面に出したやり方の1つとしては良いと思いますが、
果たして本当に雌牛はおいしいのでしょうか?
もとい、雄牛より雌牛のほうがおいしいのでしょうか?
例えば、松阪牛の定義には「雌の未経産和牛」というのが義務付けられています。
ということは、松阪牛に雄牛は存在しないということになります。
「松阪牛=ALL未経産の雌牛」です。
神戸牛は、素牛が兵庫県産(但馬牛)で未経産の雌牛または
去勢牛という定義になっています。
こちらは雄牛でも良いということになっています。
「神戸牛=未経産の雌牛or去勢牛」です。
では、近江牛の定義はというと、雌牛、去勢、どちらでもOKなのです。
ちなみに去勢は、雄の子牛を生後5~6ヵ月令で実施します。
目的は肉質を柔らかくし、不飽和脂肪酸が得られることと、
雄牛特有の荒さがなくなり飼養しやすくするためです。
定義は産地により異なりますが、
数年前までは、確かに雌牛のほうがうまいとの声が多く
今も雌牛がうまいと信じて疑わない方もたくさんおられます。
しかし、肥育環境が大きく様変わりし、県や大学なで研究も行われたり
なによりも生産者の技術が昔に比べたらあきらかに向上しています。
そして結果として、去勢牛も雌牛に勝るとも劣らない品質になっています。
雌牛は融点が低いからとろけるなんてことは、なにも雌牛だからということはなく、
去勢牛であってもサシが入った部分であれば脂が溶けるのはあたりまえで、
「雌牛だから」という表現はいまや拘りにはならないのです。
私は雌牛も去勢も目利きして納得したものだけを仕入れていますが
雌牛ありきで仕入れることは目利きではなく、アピールの1つだと思います。
店のカラーやポリシーと言ってしまえばそれまでですが。
味も同様で、熟成をしっかりさせれば、雌牛も去勢も大差がありません。
何度もいいますが、雌牛だからあっさりしているということはあり得ません。
雌牛でも去勢でもサシがたくさん入った部位はたくさん食べられませんし、
4~5切れも食べればくどさが勝ってしまいます。
「最近は昔のようにサシが入った肉が食べれなくなった。
それよりも赤身の肉がおいしく感じるのは年のせいかなぁ」
こんな声をよく聞きます。
年のせいでもなんでもありません。
サシありきの牛肉は、普通の人なら間違いなくたくさん食べられません。
拘るのなら雌牛や去勢ではなく、だれがどのような環境で育てたのかであり、
そして旨さの追求は血統によるところが大きいのではないかと思っています。
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