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2011年04月23日(土)更新

近江牛と地元野菜 ダイニングMoo(モー)


一頭仕入れを謳い文句に看板を掲げている肉料理の店がある。

しかし、ほんまかいな、と疑いたくなるような店も存在する。
それは、メニュー構成や商品をみれば分かってしまう。

一頭仕入れて、使えない部位は問屋に引き取ってもらうというやり方もある。
たしかに一頭仕入れではあるが、グレーな気がする。

さて、20席ほどの小さな店で、近江牛を一頭使った料理をだしたいということで
知人が訪ねてきたのが1年ほど前のこと。

いきなり一頭は荷が重すぎる気がしたが、1年かけて取り組んだかいあって
本日、4月23日にオープンする運びとなりました。

料理人は、当分の間、毎朝、当店で社員と一緒に肉の勉強をすることになり
私もしばらくは夜更かし禁止になりそうだ。


近江牛と地元野菜 ダイニング Moo
滋賀県大津市浜町9-28
077-522-5080

 


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近江牛さかえや

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2011年04月20日(水)更新

中学生の優太君が育てた「泰輔」が肉になった日


肉牛農家、いわゆる“牛飼い”には3つのパターンがある。
「繁殖農家」、「肥育農家」、そして「繁殖・肥育一貫農家」だ。

滋賀県は、圧倒的に肥育農家が多く、九州などの子牛市場から
生後8ヶ月前後の子牛を買い付けて育てるわけだ。

写真の藤井牧場さんも元々はホルスタインの肥育農家だったのだが、
2001年のBSEを境に、黒毛和牛の繁殖・肥育一貫に切り替えた。

ホルスタインから黒毛和牛への転向は一大決心だったと思うが
周りに恵まれたおかげで、最近では結果もついてきているようだ。

さて、どこの農家も、子どもたちが大きな戦力となり
家族総出で牛飼いをしているわけだが、藤井さんところの優太君もその1人だ。

私が優太君と出会ったのは2年ほど前だったように記憶している。
いや、もっと前だったかも知れない。
当時は中学生だった。

とにかく牛が大好きだという優太君に、両親は一頭の牛を預けた。

出荷するまでの約30ヵ月間、雨の日も風の日も“泰輔”と名付けた雄牛の
面倒をみることになった。

そして、4月13日とうとう出荷の日がやってきた。

528kgの枝肉になり、4月18日の近江八幡市「近江牛」枝肉共進会のセリにかけられた。

優太君にとっても“泰輔”にとってもハレの舞台である。

とはいっても購買者にとっては、そのような事情はどうでもよくて
優等1席、つまりチャンピオン牛狙いの人がいたり、格付けで買い付けたりと様々である。

なかには、格付けや生産者はどうでもよくて、自身の目利き力のみで
購買する方もいたりする。

私の場合は、まず交流のない生産者の枝肉は買わない。

それは、性格も知らないし、どのような環境でどのような飼料を食べさせて育てたのか見えないからだ。

牛を飼うのに、生産者の性格は関係ないように思えるのだが、
私の考えは、温厚な生産者が育てれば牛も温厚になり、
気が荒い生産者が育てれば、牛も気が荒くなり、しいてはそれが肉質に影響すると思っているからである。

話を戻そう。

優太君の“泰輔”は、上場番号が701番で、最後から2番目のセリ順だ。

脂が少し多く歩留まりが悪いように思えたが、肉質は良い。

脂はある程度カットするので、肉質さえよければなんら問題はない。
落札値より割高になるが、優太君が一生懸命飼った牛だからこそどうしても落札したかった。

そして、優太君自身が食べてこそ一人前の牛飼いに少しだけ、ほんの少しだけ近づけるというものだ。

私も楽しみな“泰輔”は、10日程度寝させてから販売します!




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2011年04月19日(火)更新

黒毛和牛と一心同体



 

朝からびわカン(地元の番組)のロケでした。

大津でのロケということもあり電車で向かった。

改札口を出るところから黒毛和牛の帽子をかぶり
待ち構えるカメラに最初は恥ずかしかったもののそのうち気にならなくなり

それでもキレイな人が前から歩いてくると
無意識に帽子をとってしまう小心者です。

昼前にはロケも終わり、ふたたび電車に乗って帰ることに。

やたら視線が気になると思いきや、
黒毛和牛の帽子をかぶったままだった。

かなりヤバイ中年おやじだと思われてたに違いない。

この模様は、4月22日のBBCびわ湖放送「びわカン0:20~」にて

 


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2011年04月18日(月)更新

感動する料理とは

 

これすべて地元の食材です。


いやぁー、ホントにおいしい!

うちのお肉を使っていただいているから、
というわけではぜんぜんなくって、感動する料理って
こういうことを言うんだな、と改めて知ることができました。

お店は、レストランではなく料理旅館ですが
お世辞にも立地の良い場所にあるとは言えない山間にあります。

こんなところに、ポツンとあってお客さんが来るのか?

と思ったのですが、
連日予約のお客さんでいっぱいだそうです。

肉の取引量から裏付けが事実であることがわかります。

お店はご夫婦でやっておられるのだが、
地元で採れた野菜や米、ご主人が朝早くに摘んできた山菜
すべてが地元で採れたものばかりです。

しかも、その味わいたるもの
やさしい料理ばかりなのです。

この“やさしい”というのがポイントで
一品一品から、作り手の想いというかこだわりみたいなものが伝わってくるんです。

普通の近江牛では満足しきれないご主人は
偶然なのか必然なのか、当店のホームページにたどり着きました。

そして、このコンテンツに共感をいただき、
取引に至ったのです。

以前は、A5の近江牛をウリしてしておられましたが
いまは、どこのだれが育てた牛肉なのか、また遠方からのお客様には
しっかりとした牧場の情報もお伝えできるようになったと喜んでいただいています。

格付けがどうのとか、ブランドがどうのとかではなく
本当に人が感動する料理は、作り手の想いが伝わるかどうかだと思います。


 

 









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2011年04月17日(日)更新

平成の怪物種牛雄 平茂勝


肉牛の仕上がりは環境や飼料によるところが大きいが、
生産者が重要視するのは“血統”だ。

例えば、子牛のセリ市では、人気のある血統(優秀な成績を残している)は高くなりがちで
サシがよく入り、大きくなる資質がある牛が好まれる傾向にある。

つまりは、A5になる確率が高く、大きく育って利益がとれる牛ということだ。

血統書の見方も人によっては異なるようだが、
まず共通しているのは、父を重要視している点である。

添付の血統書は、父が百合茂(鹿児島)で、脂肪交雑(サシ)、脂肪質に優れていて
モモ抜けも良いとの評価がある。

次に母方の祖父と合わせて総合的に評価して買い付けたりするわけだ。

私は、但馬系の血統が好きなので、九州系を買い付けることは少ないのだが
それでもときどき買い付ける九州系でよく目にするのが「平茂勝」だ。

平茂勝(鹿児島)は、安福(岐阜)、北国7の8(島根)とともに
現役の種牛や雌牛、子牛のほとんどに入っている。

特に平茂勝は、平成の怪物種牛雄と呼ばれていたぐらいだから
さしずめ、肉牛界のタイガーウッズといったところだろうか。

その平茂勝だが、小ぶりな但馬系と比べて
枝肉重量が500kg以上はとれ、しかもサシがよく入りやすいことから
生産者には人気が高く、事実、セリでも高値がつくことが多い。

しかし、平茂勝に限らず大きな牛は肉屋泣かせで
精肉にするときに、大きすぎてスライサーに入らなかったりする。

そのために、スライサーのサイズに合わせてカットするわけだから
結局、ロスが多くなり、歩留まりが悪い牛ということになるわけだ。

もちろん、大きな牛が好きな方もいるので一概には言えない。

一方、但馬系は450kgにも満たない枝肉が多くスライサーにもベストサイズで収まる。

ただ、血縁が濃くなれば肉質は上がるだろうが、環境変化に弱く、病気にかかりやすくなり
牛自体が小さくなると言われている。

生産者も経営していかなければいけないので、少しでも大きくなるように育てるのは理解できるが
最近では、枝肉重量が600kgを超えるものもではじめてきた。

年々大きくなっていく牛をみていると、いくら経済動物だからといっても
本当にこれでいいのか?と違和感を覚えてしまう。




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