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2012年01月17日(火)更新

結果より成果





樋口農園さんの野菜です。

カウンター越しにシェフが笑顔で説明してくれた。

樋口農園てどこにあるのかさえも知らないけど
こだわった野菜を作っているのだなという気持ちが伝わる。

本物の土ではありませんので、どうぞ召し上がってみてください。

料理の合間にふたたびカウンター越しに
シェフが笑顔でそう言った。

容器の中に樋口農園を再現しているのだろうが
このあとも心憎いばかりの演出が続いた。

さて、一昨年から開催している朝市だが
メインは牛肉ではなく、草津市の若手農家の筆頭、田渕農園さん直送の野菜たちだ。

月1から月2、そして毎週の開催となり、少しずつだが認知度もあがってきた。
新鮮でおいしい野菜なのでそのうち売れる日がくるだとうと、そんな感じで販売を続けてきた。

振りかえると、とにかくおいしい野菜で、しかも若者が農業をがんばっている姿を応援したくて
利益なしで販売していた。

ついでに、牛肉でも買ってくれればいいや、みたいな感じでスタートした。

売れなかった。

1回買った方は、かなりの確率で次も来てくれた。
やっぱり田渕さんの野菜はうまいんや。
そんな思いがスタッフみんなにあったと思う。

しかし、スタッフが手づくりのビラを配る程度の告知では
完売することがなかった。
いつも最後は自分たちが買って帰るはめだった。

野菜の担当者は、定休日の日も畑へ行って
次回の打ち合わせをしたりしていた。

そんな努力もむなしく完売することはなった。

夏場は、野菜が少ないこともあり、朝市は休止となり
秋からふたたびはじまるのだが、スタッフが価格について話し合っているのを
傍らでずーっと聞いていた。

とにかく安く、という流れになりそうだったので
そんなにおいしい野菜だと思うのであれば、高く売ればいいと
アドバイスした。

原価でも売れない、スーパーより安くしても売れない野菜が
そんなに高くして売れるのかと、みんなの顔に不安が見え隠れした。

そして、先日、はじめて完売したと担当者から
出張先の私にメールが届いた。

当たり前のことだが、商売もスポーツも結果がすべてだと思う。
いくら厳しい練習をしても負けてしまえばお終いだ。

しかし、行動やプロセスも同時に評価してこその結果だと考えれば
成果に目を向けていきたい。